secret act Ⅰ
『あの、MCホテルに電話してもらってもいいですか?』
「なんでそんなところに電話しなきゃいけないのよ!!!」
私の言った意味がわからないせいかイライラしながら言い返してきた。
『法的な証明ではありませんが、本当に結婚する証明です。来年6月に私達の結婚式の予約がしてあります。楓さんが電話して聞きたいことすべて聞いてもらって構いません。』
「......番号、おしえなさいよ。」
『電話番号は私からは言いません。楓さんがホテル番号を調べてかけてください。それでしたら誰が出るかわかりませんし頼むなんてことをしてない証明にもなるでしょ?』
首を傾げながら言う。
相沢楓は下を向いて、下唇噛んでいた。
まさか、こんなことを言われるとは思ってなかったんだろう。