secret act Ⅰ
全員揃ったところで今日の仕事を振り分けられ、私を含め4人で返却された本を元の本棚に戻していくことになった。
下の棚に本を戻す為しゃがんで作業していると、手元がフッと暗くなり顔をあげると藤城君がいた。
「こっち終わったから手伝うよ!」
『ありがとう。』
2人で作業していると、いきなり
「......ねぇ.....一ノ瀬先輩と知り合いなの?」
と、聞いてきた。
『えっ?!』
「いや....さっき話してた感じが知り合いぽかったから....」
藤城君は作業する手を止めずに言う。
『あぁ~正確には朔の知り合い。
朔知ってるでしょ?友達って聞いたよ。』
「うん。.........一ノ瀬先輩って下の名前知ってる? 」
『和樹だけど.......なんでそんなこと聞くの?』
「なんとなく気になっただけだよ!」
ニコッと笑って違う話をされた。
名前を聞かれたことに疑問を感じた....
でも、これ以上聞くこともできず、そのまま作業が終わった。