secret act Ⅰ
家に帰ってからもなぜ名前を聞いてきたのか気になっていた。
単に話していたから気になったのかも知れない....
でもそれだけじゃないような気もするし.....
ソファーに座り考えていると不思議そうな顔をして美空が聞いてきた。
「何をそんなに考えてるの?」
『........今日、図書当番だったんだけど、一ノ瀬先輩と一緒だったの。だから少し話してたの.....
そしたら藤城君が知り合いか?って、それに名前知ってるか?って聞かれたの。それが気になって......』
「それ単にヤキモチじゃない?」
『......どうしてそうなるの?』
「例え付き合ってなくても自分の好きな人が別の人と仲良くしてたら気になるんだよ。」
笑いながら美空が言う。
『そう言うものなの?』
よくわからなくて首を傾げる。
「そう言うものだよ。だからそんなに考え込まなくてもいいよ!」
あははっとさらに笑いながら言う。
私は"そう言うものなのだ"と、考えるのを止めた。