secret act Ⅰ
歩きながら先輩に声をかけた。
『先輩。あの人前にも会ったことあるの気づいてます?』
「えっ?」
『婚約者役やった時、レストランの帰りエレベーター前ですれ違ってるんですよ!まぁ、その時先輩達は話してたから見てなかったんでしょうけど....』
フッと忘れていたことを思い出した。
そう言えばあの時、何か感じたような気がしたのはなんだったんだろう?
その時は知らなかったけど、藤城君と兄弟だからそれで何か感じたのかな?
「そうなんだ。全然気付かなかった.................前川さんは藤城君の事知ってたの?」
『本人からは聞いてませんけど、少し前から知ってました。藤城君は藤城君だから私にはどうでもいいことです。』
先輩はニコッと笑って 「そうだね!」と言い、この話は終わり朔達の誕生日の話になった。