secret act Ⅰ



歩きながら先輩に声をかけた。

『先輩。あの人前にも会ったことあるの気づいてます?』


「えっ?」


『婚約者役やった時、レストランの帰りエレベーター前ですれ違ってるんですよ!まぁ、その時先輩達は話してたから見てなかったんでしょうけど....』


フッと忘れていたことを思い出した。
そう言えばあの時、何か感じたような気がしたのはなんだったんだろう?
その時は知らなかったけど、藤城君と兄弟だからそれで何か感じたのかな?


「そうなんだ。全然気付かなかった.................前川さんは藤城君の事知ってたの?」


『本人からは聞いてませんけど、少し前から知ってました。藤城君は藤城君だから私にはどうでもいいことです。』


先輩はニコッと笑って 「そうだね!」と言い、この話は終わり朔達の誕生日の話になった。


< 89 / 476 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop