secret act Ⅰ
病院の入口まできて、少し安心した。
病院なら邪険に扱われることもないし、大丈夫だろう。
後ろ姿を見ていた。
「....................なぁ。」
女の子が振り向いた。
「俺が家族になってやろうか?」
なぜそんなことを言ったのかはわからない。
女の子はその言葉に目を見開いた後、せつなげに笑った。
「じゃぁ、明日もあの公園に来いよ。これ約束の印な。」
つけていた片方のピアスを投げた。
少し前のめりになりながらもキャッチし、小さく頷いて病院に入っていった。