13年目のやさしい願い
「それ、どこが違うの?」
同じクラスにしてくれって圧力をかけないでって頼むことと、違うクラスにしてくれって頼むことって、ぜんぜん違うよね?
困ったような顔でカナを見ると、カナはまた大きなため息をついた。
「ハルは、オレと一緒にいたくないの?」
え?
一緒にいたいよ?
そんなの、いたいに決まってる。
でも、わたしが答える前にカナが話し出した。
「もういいよ」
え?
カナ?
「でも、オレは自分の考え、曲げないからな!」
憤然と言い放つと、カナはすくっと立ち上がった。
それから、「カナ」ってわたしが声をかけたのも、聞こえないフリをして、来た時と同じようにバンってドアを開けて、出て行ってしまった。