13年目のやさしい願い
「もちろん!! オレ、ずっと側にいるよ!? ハルも、ずっとオレの側にいて!!」
思わず、ハルの手を握りしめ、声を大にして答えてから、そっとハルを抱きしめ、改めて言った。
「だいたい、オレ、一生、ハルの一番近くにいさせてって言っただろ?」
一年前、ハルに告白した時、ハルへのラブレターに書いた言葉。
それは、オレの心からの願い。
あまりに嬉しくて、あまりに幸せで、そのままハルにキスをしようとしたら、ハルの手が、またオレの口をふさいだ。
「ダメ」
「なんでだよー」
「だって、話したよ?」
「ハル-、そりゃないって」
「あ」
「何?」
「そろそろ行かなきゃ」
時計を見ると、確かに微妙な時間。
「せっかく、予約したんだから」
「……だよな」