13年目のやさしい願い
「……カナ」
「うん」
もっと時間がかかるかと思ったのに、思ったよりずっと早くに、ハルは言葉を綴った。
「……パパに頼んだのは、カナ?」
「え!」
不意打ちだった。
オレがハルの父さんに、ハルとオレを同じクラスにしてくれって頼んだことが、バレたのか!!
……おじさんのバカ!!
内緒にしてねって言ったのに。
おじさんだって、「了解」って請け合ってたくせに!!
「いや! 何て言うか、それは」
「……カナ。わたし、もう、パパに聞いたから」