感想ノート
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真矢すみれ 2014/12/28 01:44
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(続きです)
そして、篠塚さんですが…
ハルが倒れた事は何かしらの形で耳に入っているのではないかと。
倒れた事を知ったらかなりの衝撃を受け、さらに時間の経過と共に後悔と罪悪感に苛まれるかもしれません。
もし私が篠塚さんの立場なら、悪意を向けた相手(ハル)が人の命に関わる事態になってしまったらかなり責任を感じ、自分を物凄く責めます。
親には全て話した上、相手本人にも謝罪に行きます。
ただ…本人や周囲からは謝罪を拒絶され、「二度と顔を出すな」と絶縁宣言を突き付けられてしまうのは確実かもしれません…。
篠塚さん…今回の事でたくさんの物を失うかもしれません(家族や友人、部活、居場所、信頼など)。
そして、彼女が受ける報いも相当なものじゃないかと。彼女のような人は、自身の置かれた状況や周りからの言動を目の当たりにして、初めて自身の愚かさや罪の重さを自覚するでしょう……。
彼女には、「泣いても謝っても許されない事がある」事を知るべき(あの『あなたがした事は何倍にもなって返ってくるよ』は、私が一ヶ谷君やカナの立場になった事を想定したものです)。そして罪を認め、反省し生きて欲しい。
……篠塚さんは本編での出番が少なかった事もあって、彼女の話ももっと読んでみたいのもあるのです。
彼女の行き過ぎた行動には一ヶ谷君の兄との事にも原因があります。今後、誰かを好きになったらまた同じ行動をしそうな気がします。報いを受ける事で、自分のした事の重さの自覚とこれまでの自分自身を顧みてもらえたら。
一ヶ谷君も本編では、篠塚さんの言いなりになっていた部分も否めなかったのも事実。彼にはしがらみを断ち切って新しい自分に生まれ変わって欲しい。
―――かなりの長文ですが、「13年目」に対して思う事を書かせて頂きました。
ハルやカナたちと同じくらい一ヶ谷君と篠塚さんの行く末を案じている読者がいることを知って頂けたら幸いです。
それではまた。エステル★ 2014/12/21 19:32
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織音さんこんばんは。
遅くなりましたが、別作品の感想ノートで触れていた「少し思う事」について書かせて頂きます。
「13年目…」の感想ノートには久々の書き込みになります。
篠塚さんを登場させた意図、十分理解できました。ハルが無意識に向けられる悪意に立ち向かうためだったのですね。
実を言いますと…前回の書き込みの後、少し考え込んでしまいました。もしかしたら、かなり「こじらせてしまった」かもしれません(またしても深読みクセが発動してしまいました。申し訳ないです)…。
以前、織音さんからの返信で「篠塚さんはハルやカナとの接点がない予定なので、今のままでは書かない」とありました。
でも、私としては篠塚さんと一ヶ谷君のその後の話(番外編)を読んでみたいものがあります。私はハルやカナたちだけでなく、この二人にも前へ進んで行って欲しいのです。
確かに篠塚さんがハルとカナにした事は人としてあってはならないもの。
そして、篠塚さんを止めきれなかった一ヶ谷君にも非があるのも否めません。
終盤、ハルの病室を訪れた一ヶ谷君の様子を見ると、ハルが意識不明になっていた間に、彼の家族やお兄さんから相当説教されたのでは…と推測してます。
(特にお兄さんからは顔を殴られたくらいの怒りを買ったのでは? でもその一方で事実を知ったら、お兄さんも力になるかも?)
一ヶ谷君は、今回の一件で篠塚さんとは縁を切るでしょうね。
自分が犯した「過ち」をかなり重く受け止めているから、誤った道に進む事はまずないかなと。
その一方、また同じ過ちを犯す危険性もあります。
一ヶ谷君が『二度と同じ過ちを繰り返さない』気持ちがあるのなら…篠塚さんと喧嘩覚悟の上で、自分が抱えているこれまでの気持ちと彼女への本音を全てぶつけた上で「さよなら」をした方がいいのかも。
(続きます)エステル★ 2014/12/21 19:29
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エステル★さん、こんにちは。
新たな感想をありがとうございました!
田尻さんの「今」、喜んでもらえて本当に良かったです。
人はそう簡単には変われない。彼女の性格もそうは変わらない。でも、ハルとの関係は確かに変化しました。
他の人との関係がどうなるかは、まだ分からないですが、田尻さんは、やはりキーパーソンなのだなとも思います。
篠塚さんへのお言葉もありがとうございます。「あなたがした事はいつか自分に何倍にもなって返ってくるよ」のお言葉、エステルさんが言って下さり、私も妙にスッキリしました!
これは彼女に必要な言葉であり、視点かなと思います。こんな言葉を伝えてくれる人が彼女の側にいると良いなと思います。
また、私は本当に因果応報というのはあると思っているので、彼女にはちゃんとそれなりの報いがあると思っています。その報いが何であるかを書くかどうかは分からない……と言うか、今後、ハルやカナとの接点はない予定なので、今のままだと書かないのですけどね。でも、天網恢々疎にして漏らさずと言うように、大丈夫、ちゃんと彼女には人を傷つけた分だけ、どこかで自分も傷つくのだと思います。
書く上で彼女を出すか出さないか、実のところ、とても悩んだんです。今回は田尻さんとは違い、かなり純粋に悪役なので。ある意味、自己中心的。分かっていても人を傷つける方を選ぶ人。でも、実社会では、そういう人っているんですよね。だから、無条件に寄せられる悪意にも、ハルを対峙させたかった気持ちもあります。そうでもなければ、気づかない事もあると思って。彼女にも彼女の役割があり、それがハルの成長にちゃんと繋がっているのだとも思います。(それでも、そんな人はいないに越した事がないのですが……)
長崎の事件、本当に驚きました。あのような悲しい事件が起こらない世の中になると良いですね。
エステルさんは、とても深くお話を読み込んで考えて下さるので、お話を書く時、気持ちが引き締まります。エステルさんを裏切らない物を書かなくては……と。
少し深すぎるテーマかなとか、重すぎないかなとか思いながら書いたのですが、こんなにしっかり読んでもらえて、私は本当に幸せ者だと思います。
いつも本当にありがとうございます!真矢すみれ 2014/09/09 17:24
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(先程から続きます)
その事を受けて、篠塚さんについても一言…。彼女については書く事を迷いました。でもやっぱり書かずにいられなかったので、書かせて下さい。
『運命の出会い』と言って一ヶ谷君を利用してまで、強引なまでにカナに詰め寄りたい一心で学校にまで押し掛けた上、保健室ではカナの恋人であるハルに暴言を吐き…。
彼女のした事は正直、田尻さんよりも悪質すら感じました。
そんな行動を走らせた裏には、かつて好きだった一ヶ谷君のお兄さんへの「当てつけ」があったかもしれません。
お兄さんと同じ高校に入学するくらい、篠塚さんは彼が本気で好きだった。でも、そのお兄さんには彼女ができた…。お兄さんへの許せない気持ちが篠塚さんを暴走させたと私は考えてます。
篠塚さんにはかなり酷な事かもしれないけど、
「あなたがした事はいつか自分に何倍にもなって返ってくるよ」と言いたい。
一ヶ谷君と彼のお兄さんから揃って『絶交宣言』されるくらいの重い「報い」を受けるべきなのでは…?
――作品が更新されていた頃、長崎県で非常に悲しい事件が起こりました。ニュースにもなったのでご存知だと思います。前作と今作でのハルの発作が起こる前兆の出来事を読んでいる時、この事件を思い出してました。
小説でも、現実でも、人の命を奪う事はあってはならない事です。
どうかこれ以上、悲しい事件が起こりませんように。
そして、「12年目の恋物語」シリーズが『命の重さ』についてもう一度考えるきっかけになりますように。
長文失礼しました。それではまた。エステル★ 2014/09/08 23:58
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織音さん、こんにちは。
先日は返信ありがとうございました。
田尻さんの一件、私の書き込みがきっかけだった事に驚きました。
続編に登場した事で田尻さんの「今」を知ることができて何よりです。
ハルと和解して、仲良くなったものの、カナや志穂は前作の事もあってか、いまだに彼女を良く思ってない…。
本編の中で語られていた田尻さんの現状は「自業自得」とはいえ、二人にハルの友人として認められるにはまだまだ時間がかかりそうですよね…。
(前作の後日談での羽鳥先輩、田尻さんに対しては「自分は許せない、許したくない」という本気の怒りを見せていたから彼も同じ気持ちかも?)
続編の田尻さんには、自分の犯した「過ち」とそれに対する「報い」を静かに受け止め、もう二度と繰り返さないという決意すら感じました。
(今回の書き込みは長くなりますので、次に続きます)エステル★ 2014/09/08 23:56
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エステル★さん、お久しぶりです! 感想ありがとうございました。前作から続けて2作目も読んでいただいた上、とても丁寧な感想、感激です。
今回は語り手をどうするか、最初の2章が終わった後に、ちょっと悩みました。が、内容的にはこの2人が語るのが適当だろうと、一作目からは一転して、2人だけの語りとしました。中でも、語りの中心はハルとしました。
田尻さんの登場は、当初、とても悩み、一度は書いたものの没原稿コーナーに格納され、出さずに行こうかと思っていたんです。でも、ハルの心情を書きあぐねているところに、ちょうど前作の後日談に、エステル★さんからのコメントを頂き、ああ、やっぱり、田尻さんには登場してもらおう……と思い直して、書く事となりました。やはり書いて良かったです。今作でも、エステル★さんに助けていただいた形です。本当にいつもありがとうございます!
そう、エステル★さんが仰られるようにハルは幸せです。とても恵まれています。その環境だからこそ育まれた強さでもあります。
ハルは確かに心臓が弱く、健康には恵まれていませんが、それは個性の一つでしかなく、それは悲劇の源にはならない。幸せというのは、本当はもっと小さなもので、誰もが気持ち次第で手に入れられるものだと思うんですね。なので、テーマがテーマなので悲しい部分はもちろんある訳ですが、それだけではない暖かさや幸福感を伝えられたら良いなと思いながら書きました。
ハルへの願い、ありがとうございます。私も同じことを願っています。
2人の物語はまだまだ続く予定です。
今は休息期間中で、のんびりと次の構想を練っています。大枠は出来ているので、後はどう書いていくか。
三作目が完成したら、またぜひ読みに来て下さい。きっと、幸せな笑顔の2人に会える事と思います。
本当にいつもありがとうございます!
これからもよろしくお願いします。真矢すみれ 2014/09/04 22:24
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織音さん、ご無沙汰してます。「13年目のやさしい願い」読ませて頂きました。
ハルとカナ、そして羽鳥先輩たちが語り手だった前作から一転、今回は主役のハルとカナが語り手になったことで二人の心情がより一層伝わりました。
ハルもカナもたくさん悩み、成長したのですね…。
「本当によく頑張った!」の一言に尽きます。
複数の目線で語られた前作「12年目の恋物語」は『幼なじみの恋を巡る青春群像劇』でしたが、語り手を主役の二人に絞った今回は、『ハルとカナの恋物語』を再認識しました。
そして、ハルの母親や兄の裕也、裕也の恋人だった瑞希を始めとする新キャラの登場で、ハルやカナの家族環境も明らかになった事で、二人の人柄もよりわかりやすくなりました。
もちろん羽鳥先輩や志穂、斎藤くん、そして田尻さんも見せ場もあり最後まで読ませて頂きました。
(田尻さんの登場は予想してなかったので、前作から前進した姿が見れて嬉しかったです。ありがとうございます!)
今回のもうひとつのテーマ、『生と死』。
生まれつき心臓が弱く、幾度となく発作と手術を受け、いつ「命の期限」を迎えるがわからないハル。
そんな心臓を持った彼女の葛藤や苦しみ、孤独感は想像しただけでも計りしれません…。
幸いな事にハルには家族や友人がいて、何よりもカナ…最愛の人がいる。
ハルは人に恵まれているんです。
『最期の最期までカナと一緒にいたい』というハルの願い。もしかしたら、普段の生活ではなかなか気づかない、生きる上での『小さな幸福』かもしれませんね。
ハルに願う事は、
『最期の最期まで大好きな人たちと笑顔で生きて欲しい』。
そして………
『ハルとカナが末永く幸せになりますように』
素晴らしい作品をありがとうございました。またみんなに逢える事を願って。エステル★ 2014/09/04 21:47
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叶 遥斗さん、BBSでのレビュー依頼へのお応えありがとうございました。m(_"_)m
可もなく不可もなく、すべてにおいて十分に程よいと言ってもらえて良かったです。
レビュー依頼をしたのは、恋愛小説を書き始めて、まだ一年に満たず、自分でもこれで良いのかが不安だからです。
まずは、読みやすいと言ってもらえてホッとしております。(#^_^#)
「別作品の続編ですが、これだけで読めるように書きました」については、前作に関する記述を一切抜くことも考えたのですが、それでは心理描写が薄くなるかと思い、あえて、前作に関わる記載をポイントで入れる(前作を読んでなくても分かるように)事で対応したつもりでした。
過去を思わせる文章は、前作がない単独作品でも入る事もあるため、後続でそれに関する記述があれば問題ないとも思っておりました。
大変失礼いたしました。今後、書き方を気をつけようと思います。m(_"_)m
BBSについては手直し不可能なので、そのままとなりますが、作品の表紙の文章を変更しました。
貴重なアドバイス、本当にありがとうございました。m(_"_)m真矢すみれ 2014/08/24 11:06
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aonaさん、感想ノートもありがとうございました!!
やっぱり、ハルが一ヶ谷くんを撃退しない、篠塚さんにガツンと言わない……気になってましたか!!(^^A 他にも感想に「焦れったい」と書いて下さった方がいたので、実は私も読者の皆さま、大丈夫かと気になっていました。その時の「焦れったい」への返事には、ハルの性格的には破綻はないので、この後の展開でスッキリしてもらえるように頑張りますってような事を書きました。
と言うわけで、自分でもそこは気になっていたので、ハルの想いに感情移入してもらえたと聞いて、本当にホッとしました!!
それでも、やっぱり、私はまだまだ未熟で、きっと、もっと自然で、もっとイライラしない、より良い書き方もあったんだろうなという気もしています。それは、今後の課題と言うことで引き続き精進したいと思います☆(^m^)
今回は、前作であまり書けなかったハルの心の描写に力を入れようと、最初からそれも1つのテーマとして書いていたのですが、力入れすぎてはずしていたらどうしようと言うのも、ずっと思っていました。(^^A なので、前作よりもハルにより感情移入できたと言ってもらえて、本当に嬉しく、また心からホッとしました!!(〃'▽'〃)
まだまだ続く2人の物語も頑張りますっ☆
今年中にもう一作書けたらいいな……って、後4ヶ月!?(笑) 大筋はあるので、また、まずは手元で通して書いて、その後、連載の形で行けたらなと思います。(#^_^#) いつになるか不明ですが、絶対に書くので、応援よろしくお願いします!!真矢すみれ 2014/08/16 23:19
エステル★さん、こんばんは!
新たな視点での感想をありがとうございました!
せっかくの感想へのお返事がすっかり遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
とても深いコメントで、実のところ、一ヶ谷くんと篠塚さんのその後をどうするか、深く考え込んでしまっていました。
長く考え込んだのに、まだしっかり考えはまとまらず、なんだかふわふわした答えしか書けないのですが、このままだと年を越してしまいそうなので、拙いながら今の気持ちそのままにお返事させていただくことにしました。
世の中には、本当にどうしようもなくイヤな人もいるし、理不尽な事もあります。それは、小説を書く上でひたすら気持ちよく読み進められる事を意識するなら、書かない方が良いのかなとも思います。だけど、人としての成長に当たっては、そういう壁にぶつかって葛藤することがとても大切だと思っています。
なので、野いちご・ベリーズカフェで書く時には、どこまで書くべきなのかをいつも悩んでいる気がします。
さて、そんな中での篠塚さんです。彼女は子どもです。自分を中心に世界が動いているという人です。相手の事なんて考えていない様は年より幼いですね。
対するハルは大人です。視野が広く、自分側だけではなく相手側から物が見られる人。物事を多面的に読み解こうとするのは、幼い頃から一人ベッドの上で過ごすことが多かったから来ているのでしょう。
人がこの大きな視野を得るには、よほどしっかりした親に育てられるか、視野を広げてくれる人に出会うか、人生観を変えるような大きな事件などに遭遇する必要があります。
(続きます)