緋龍と偽姫
side:緋那
「緋那さん!洗濯なら俺らがやりますよ!」
「そうっすよ!総長に怒られます!」
ムカっ。
「私がやりたいのに、皆がやらせてくれないって…麗に言っていい?」
「う゛っ。」
「じゃあ、買い出しお願いしていい?
冷蔵庫空なの」
私がそう言うと、皆は元気よく返事して買い出しに向かった。
~♪~♪~♪~♪
携帯が鳴ったので慌てて出る。
『はい』
『あっ!緋那ちゃん』
『塁、どうしたの?』
『麗が早退した』
『具合悪いの!?』
『違うんだ…。緋那ちゃんの愛妻弁当を…落とされて…落ち込んで…早退した』
えっ!?
たった…。
それだけで?
『緋那ちゃん?』
『ごめんね。余りにも…可笑しくて』
『だよね。昼作ってやって…そしたら元に戻るから』
『うん。わかった。
皆のも用意しとくね』
私はそう言って電話を切った。