緋龍と偽姫
side:塁
「緋那ちゃん…。ごめんね。」
俺は緋那ちゃんに謝る。
「塁、なんで緋那に謝る」
怖いなぁ。麗の目。
緋那ちゃんの事になるとすぐに顔が変わる。
「緋絽がね…。“緋龍”を潰したら…麗が認める的な事を言っちゃったんだよね…」
ーガッッ!
「麗!」
麗が勢いよく、緋絽を殴った。
「緋絽…テメェ…。
わかってんのか!?“緋龍”を…。
“緋龍”を表に出すって事は!!「わかってんよ!
姉貴を危険に曝すかも知れないのは!
だけど!俺や麗がいるじゃんかよ!!
2度と傷付けないって誓っただろうが!」
「緋絽!麗!落ち着け…。
緋那ちゃんが泣いてる」
「姉貴!」
「緋那」
麗は緋那ちゃんを抱きしめた。
「姉貴…ごめん」
緋那ちゃんは首を振った。