緋龍と偽姫




緋那ちゃんが倒れてから1週間がたった頃だった。




緋絽が誘拐去れた。





「なんで緋絽が!」


麗には疑問だったらしい。



「しっ!緋那ちゃんは?」


「今は寝てる…」


「くれぐれも緋那ちゃんの耳に入らないようにしないと!」


「わりぃ」


「多分だけど…。緋那ちゃんたちの親が犯人かも…」


「チッ…」







ーガタンっっ!






「緋那!」



「緋那ちゃん!」






「ら…い…。ひろ…は?

緋絽は無事?

私が…守られてたから…。


だから…緋絽が…」




緋那ちゃんは涙を流しながら言う。




「緋那のせいじゃない」



麗は緋那ちゃんを抱きしめて言う。




緋那ちゃんは落ち着いたように見えた。




だけど…。




本当は違った。






緋那ちゃんは1人で…緋絽を助けに向かった。






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