緋龍と偽姫
どのぐらい…殴られていたんだろう。
痛みも感じなくなるほど殴られた私の体は…悲鳴をあげていた。
「まだ、生きてんのかよ。
早く死ねよ。
化け物は生きてる価値ねぇからさ」
そう言って…。
兄だった人が鉄パイプを振りかざした時だった。
「随分と人の女可愛がってくれたな」
っ…。
最後に…会いたかった…愛しい…人…。
「誰だよ。テメェは?」
「あ?こいつの男だよ」
麗は私を抱き抱えてくれた。
麗…。
会いたかった。