緋龍と偽姫



手術中のランプが消えた。



扉が開くと…。



色んなチューブに繋がれた…緋那ちゃんが出てきた。




「坊…。

左目は諦めて下さい…」


あまりにも…残酷な宣告だった。



彼女が何をした?



ただ、弟を助けただけじゃないか…。



なんで?



麗は緋那ちゃんの頬に触れて言う。




「俺が、左目になるさ」


そう言って…。



麗は笑った。





そこには…目には見えない絆が合った…。





< 40 / 53 >

この作品をシェア

pagetop