二人の道
教室を開けると、見慣れた顔やら、知らない人がすでに到着していた。時間がギリギリだったので、急いで席に座った。そのすぐあとに、先生が入ってきた。担任は体育の跡部先生だった俺は「最悪だ。」と、思った。
「おはよう、去年から持ち上がって来たから、自己紹介はいらないと思うから、はぶくぞー。」
と、先生は今日やることを説明しだした。グダグダと長い話を聞いて。体育館に向かって、始業式をすませて、教室に戻ってきた。
「次は、係とか掃除の班を決めるから男子三人、女子三人のグループを作れ。」
俺達はすぐに男子三人を集めた。集めたメンバーは、俺、慎吾、小学校からの友達の三河晋平(みかわ しんぺい)の三人で集まった。続いて女子三人のグループを探していると。後ろから声が聞こえた。
「あー、スケじゃん。ねぇ私たちの班とグループ作ろうよ。」
声の元は、小学校からの女友達の福宮 杏奈(ふくみや あんな)だった杏奈とは、中学でも同じ部活なので、とても仲がよかった。
「よぅ、久しぶり。俺たちも、おまえらと組みたいから、組もうぜ。」
慎吾が即答した。慎吾は杏奈のことが好きなのでいきなりテンションが上がっていた。
「で、そっちのメンバーはだれなの。」
俺が質問した。
「こっちは、昔から仲がいい北川 亜由美(きたがわ あゆみ)」
と、言うと、隣の女の子があいさつをした。
「そんで、この子が、同じ部活の福下 美由紀(ふくした みゆき)だよ。顔ぐらい見たことあるんじゃない。」
そう言うと、美由紀さんは、少し照れながら頭を下げた。
「おー、知ってるよ。まじかでみるとかわいいね。」
俺が率直な気持ちを言うと。
「うん、かわいい子ばっかり。何だかいいなーでもやっぱり杏奈が一番可愛いよ。」と慎吾が言った。杏奈は軽く受け流した。
俺たちもそれぞれあいさつをして席に座ることにした。俺の隣の席には、福下さんが、座ることになった。
「初めまして・・・じゃないか、何度か見たことあるよ。改めて、俺は、中道圭佑ヨロシク。」すると、彼女は、こう答えた。
「私、福下美由紀です。わっ、私も見かけたことあります。よっ、よろしく。」
その時、僕は、普段おとなしい彼女の緊張した態度や、綺麗な声に何か引かれたような気がした。この時に気ずくべきだった、僕達二人の道がこうなってしまうことを・・・
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