やっぱり愛おしい番外編〜亜梨菜Side〜【ファン限定公開作品:短編】(期間限定パスなし公開)
いつもの彼は
優しく唇を重ねる
紳士のようなキスをするのに
今は何だか荒々しくて
強引な大人のキスになった。
こんなキスは初めて…。
私の唇が彼の唇の熱を素早く感じて
頬が火照り出すと同時に
強引にスルリと割り込まれた舌が
無防備だった私の舌に熱く絡み合う。
「…んん…っ!!…こ…う…。」
堪らずに漏れる声が恥ずかしくて
彼のスーツの返り襟をギュッと握ると
彼はさらに私をギュッと抱き締める。
…ここは会社の資料室。
滅多に出入りはないけど
内側から鍵はかかっているけど
誰か来たらどうしようと思いながらも
このキス…やめたくない。
彼から与えられる
嫉妬を含ませた大人のキスに
私は溺れそう…。
…私は…この人が好き。
受け止めたくて彼の背中に腕を回した。
私達は暫くの間抱き締め合いながら
熱いキスを交わしていた。