サボテンとみつばち

「あ、ごめんごめん!!でも、私の家に来たからにはこの呼び捨てにもなれて。私の事も、絢って呼んで良いから!!」
市田さん、じゃなくて…絢さんは、そう言って、ウインクをした。
「はい。」
私は、頷くしかなかった。そして、絢さんの家に入った。

そして、私に部屋を案内するなり、ある巻物を見せられた。
今時巻物って…笑
「ここにかけておくから絶対に守ってね!!」
その巻物にはこう書いてあった。

一、お互いの仕事は尊重するべし!!
一、家事は当番制にするべし!!
一、お互いの部屋に許可なく入らない!!

え？
「…これだけですか？」
「あれ？もっと沢山あった方がよかった？」
「あ、いえ…。思ったより少ないなと思ったので…。」
「ハハハ…、悪いけどコレだけ。後、敬語やめてくれない？背筋がぞわ～ってするからさ。」
「分かり…、分かった!!」
タメ口で話すなんて緊張すると思ってたけど、敬語をやめてみると、案外普通に喋れていて驚いた。