氷がとけるように。
「木村、寒くないか?温かい飲み物でも買って来ようか?」
着込んではいるけど
日差しがなく少しだけヒンヤリした。
「私買って来ようか?」
「俺、行って来る。何がいい?」
「ココア」
「熱いから気を付けろよ」
「ありがとう」
カチャッとコーヒーを開け工藤が1口飲んだ。
「木村ー」
「うん?何」
横を向いて返事する。
「俺と卒業前にした約束って覚えてる?」
約束?
何だろう?
「約束って何したの?」
「ドライブ行こうって」
全然、覚えてない。
「…ごめん。覚えてない」
「だと思ったけど確認したかっただけだから。…ただそれだけ」
前を向いたままの工藤。
ゆっくりとコーヒーを飲んでいた。
覚えていた工藤。
覚えてもいなかった私。
少しの罪悪感があった。
着込んではいるけど
日差しがなく少しだけヒンヤリした。
「私買って来ようか?」
「俺、行って来る。何がいい?」
「ココア」
「熱いから気を付けろよ」
「ありがとう」
カチャッとコーヒーを開け工藤が1口飲んだ。
「木村ー」
「うん?何」
横を向いて返事する。
「俺と卒業前にした約束って覚えてる?」
約束?
何だろう?
「約束って何したの?」
「ドライブ行こうって」
全然、覚えてない。
「…ごめん。覚えてない」
「だと思ったけど確認したかっただけだから。…ただそれだけ」
前を向いたままの工藤。
ゆっくりとコーヒーを飲んでいた。
覚えていた工藤。
覚えてもいなかった私。
少しの罪悪感があった。