氷がとけるように。
アハハと大笑いしている工藤。


「…可っ笑しい。木村、よく見つけたな」


「早起きまでして作らなくてもよかったじゃん」


「俺は七海の手作り愛情弁当が食べたいの」


振り向き、お弁当を持ち上げて言う工藤。
言い返す言葉がみつからず
馬っ鹿じゃないのーとしか言い返せなかった。


工藤の後ろ姿を見ながら歩く。


髪型は高校時代とあまり変わってない短めの黒髪。


痩せ型なのにガッシリしてる背中。


れっきとした1人の男性…。


何考えてるんだろ私。
工藤の事、観察してる。


自問自答して恥ずかしくなった。












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