氷がとけるように。
工場の明かりはまだ点いていた。


「木村ー。どうした?」


車から降りると作業をしていた工藤が近付いて来た。


「由紀さんの所、寄ってきた。そのついで。夕ご飯まだでしょう。おでん買って来た」


「サンキュ。すぐ終わらせるから中で待ってて」


コンビニでおにぎりとおでんを買って来た。


事務所に入る。静かな空間。
今まで何回か来たが中をじっくり見る事は無かった。


壁には車関係のポスターやカレンダーが貼ってある。聞いた事がない部品の名前。


由紀さんが使ってた机。向かい合わせと隣にもう2台の机。


ガラスケースにプラモデルの車が10台綺麗に飾られていた。










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