氷がとけるように。
『金曜日に工藤と飲み行くんだけど木村さんも来ない?』


水曜日の夜に山下君からメールがきた。2人共まだお酒飲みに行った事が無かったなと思い、いいよと返信した。





飲み会当日。
待ち合わせの居酒屋の前で山下君が待っていた。


「お疲れ様。工藤君はまだ?」


「さっきメールきて、着いたから中で待ってるって」


「じゃー、行こうか」


中に行こうとする私を


「木村さん。
工藤には木村さんが来るの言ってないから。
それと俺に彼女いること内緒ね」


山下君が呼び止める。


「どうして?」


「いいから、いいから」


そんな事を改めて言う訳が解らず
立ち止まっていた私を今度は山下君が急かした。


「さっ、行くよ」


私の腕を取り中に入って行く。







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