氷がとけるように。
スポンジに洗剤をつけ泡立てる。


子供の頃から皿洗いは好きだった。
泡を水で流すのが気持ち良かった。


スポンジで洗い終え泡を水道水で流す。


「う、う~ん。喉渇いた」


背伸びをしながら工藤が台所に来た。


「寝てたね。本に集中し過ぎて気付かなかった」


「1時間は寝てたかも」


冷蔵庫から烏龍茶を出しコップに注ぎ飲んだ。


「飲む?」


「いい、いらない」


飲み終えたコップを流し台まで持ってくる。


「ちょっ、何?」


後ろから抱きついた工藤に声が出た。






< 158 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop