氷がとけるように。
段ボールを取り出し中を開ける。


「ほらっ、言っただろう」


中に入ってたのは何冊かの本とアルバムだった。


「見るか?」


「高校の?久しぶりに見る」


工藤の隣に座り一緒に見る。


1ページ開き校舎と校歌の歌詞。


「懐かしい」


ポツリと出た言葉。


ページをめくっていく。
…3年5組。


思い出の工藤がいた。


「…俊介、笑える」


「人の事言えるか?」


私の写真を指差す工藤。


頬が赤く今より幼い私がいた。























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