氷がとけるように。
「おかえりなさい」


工藤と健史さんが帰って来た。


「ただいま」

「七海さん、こんにちは。
あれっ、由紀は?」


「今、お茶の準備してくれてて」


由紀ーと由紀さんを呼んで健史さんも奥の部屋に行った。


「あっちー」


汗を腕で拭きながら工藤が私の隣に座った。


「マンション行ってきたの?」


「うん、洋服置いてきた」


「七海の荷物が増えるたび実感するな、結婚するって」


「うん。
俊介、汗まだ出てる」


ハンドタオルで工藤の顔の汗を拭いた。







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