氷がとけるように。
「午前中、山下と詩織さんが来た。ホームセンターまで来たからって」


前に2度、食事をした。


山下君のマンションで詩織さんが手料理を振る舞ってくれ、1度は工藤のマンションで鍋パーティ。


「でさ、帰り際山下が今日彼女にプロポーズするって言ってきた」


「きゃ~、山下さんやるー」


手をクロスして目を輝やかせている由紀さん。


「俺、言ってやったんだ。
失敗したら酒、おごってやるって。あの時のお返し」


楽しそうに笑う工藤。


山下君の隣で明るく笑ってた詩織さんの顔を思い出す。


「大丈夫だよ、山下君なら。
絶対、うまくいくよ」


私まで嬉しくなり笑顔だった。


「だな、山下なら大丈夫か」








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