氷がとけるように。
4
「こっちだよ。家電コーナー」


「広すぎて迷子になっちゃいそう」


お母さんが炊飯器を買い替えたいと買い物のお供にホームセンターに来た。


ホント、広すぎて品物探すのに一苦労だ。


「お母さーん。こっち」


後ろから歩いて来ていたお母さんに手を振る。


やっと見付けた、炊飯器。
それにしても種類有りすぎ。迷っちゃう。


「どれがいいかな?」


「たくさん機能付いてても使いこなせないんだからシンプルなのが1番だよ」


パカッ、カチッ、フタを開けたり閉めたりして見ているお母さん。


さすがに値段が張るものは存在感が違うなと思いながら私も見ていた。


「これなんかどう?文字も大きいし、ボタンも押しやすいよ」


中間ぐらいのお値段の物。
デザインも重厚感あるしシンプルな機能がいい。


家電っていろんな機能付いてても使いこなせないしたくさんボタンがあっても使う所は決まってる。


「そうね~。値段もお手頃だしね。これにしようかな」


お母さんが代金払うからお母さんの意見を重視する。


「店員さん、呼んで来るね」





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