氷がとけるように。
紅茶のおかわりを入れてくれた由紀さん。


「俊介とは仲良かったの?」


「3年の時同じクラスだった。仲良かったのかな。話はよくしてたかも」


「俊介ってモテてた?」


「どうだったかな。でも、卒業式の時、写真撮って下さいって言われてた気がする、後輩とかに」


「へぇー、無愛想なのにね」


フフフと笑う由紀さん。


「で、無愛想な俊介と何話してたの?」


「何って思い出さないけどクダラナイ事だったと思うよ。いっつも工藤君が悪知恵働かせて私を怒らせてた」


消しゴムとノートの話をしたら由紀さんが笑っていた。


1つの事を思い出すと次から次に思い出してくる。
まるでつい最近の出来事のように。












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