氷がとけるように。
慌ただしく仕事に出て行ったお母さん。
時間があったらまた話してたんだろうな。


お父さんとお母さんの馴れ初め。
何度聞かされた事か。


お母さんが若い頃勤めていた会社にお父さんが取引先として来ていたらしい。


『友達になりませんか?』と声を掛けられたと。4年の交際を実らせ26歳の時、結婚した。


娘の前でよく恥じらいもなく若い頃の話をしていた2人。今思うとお父さんもお母さんも幸せだったんだろうな。


おかずを詰め込みながらお父さんとお母さんの若い頃を思い出してた。


ケンカした所を見た事が無かった。
私の前でしてなかっただけかもしれないけど。


休みの日はお母さんが選んだ服着てよくドライブ行ってた。私は後部座席で2人の会話を聞いていつの間にか横になって寝てる。
子供の頃の家族の思い出。


時計を見ると8時30分。
9時に待ち合わせしている。


急いで部屋に行き、観戦しやすいカジュアルな服に着替え化粧をした。







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