依存症人生1

そして再びあの女

大輔とは本音も話せる
深い関係になっていった。

私の過去の男性との出来事も
全部、話していた。

彼は、『辛かったね』って
受け入れてくれた。

俺は、絶対
そんな想いさせないから、って。

毎日、会うようになった。
友達ぐるみのお付き合いになった。

大輔の家の2軒となりには私の
男友達の中の親友、Yが住んでいて

よく、みんなで遊んだものだ。

やがてYは、私のもう1人の親友、
智ちゃんの時の台本、主演役のIと
恋人同士になり、Wカップルの
付き合いは、2年ほど続く。

そんな、ある日、
大輔の家…正確に言うと
家の隣の事務所の2階に

居候…つまり父の友人の娘が
しばらく世話になるという。

一個下の女の子。

彼は、『大丈夫、何もないよ。』と言う。

しかし、私は衝撃を受けた。

それが幸子だったから…。
(博くんの場合⑥参照)

博くんと幸子は、
どうやら別れたらしい。

大輔は私と幸子の過去話を
知っている…
だから、絶対、裏切らないと思った。

なのに、ある日…
約束して遊びに行った日、

大輔は幸子の買い物に付き合って
留守で…私は家の前の公園で
寒空の下四時間待って…

同じ気持ちを味わうって
付き合ってくれたYの気持ちが
温かくて、嬉しくて…

四時間後に帰ってきた大輔の口から

『幸子にコクられた。
どっちが好きか分からん。
しばらく、両方と距離を置く。』

って言われた時、
まるで世界がひっくり返ったみたいに
頭の中がグルングルンして…

「コノヒトハ、ナニヲ、イッテルノ?」

『幸子の作った
カレーライスに惹かれた…』って

マジ、バカかと思った。

もう、この女には負けたくない。
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