さぁ、好きと口にして。【BL】
「しぇんぱっい!」
視界が霞む。
これは、感動の涙だ!
「うっ、わ…!ごめん!早瀬」
先輩は俺から離れようとした、が。
俺は信じられない行動を取っていた。
俺は、先輩の腕を掴んでいた。
「離れ、ないで下さい…!」
無性にさみしくなった。
先輩が俺から離れたら、何故押し倒したのか聞くチャンスがなくなりそうだったし。
「はや、せ?」
「先輩は、俺を期待させ過ぎなんですよ…。
その所為で、お、れ…男なのに…
先輩に、オチちゃったじゃないですか」
はは、俺がこんな事を言うなんてな。
馬鹿みてー。…ほんと、馬鹿。
所詮、俺がどう想っても、
俺と先輩は同性。
言ったら、お終いなのになぁ…。
___________「早瀬」
怖くて目を瞑ったら、先輩の声がして反射的に瞼を開けた。
びっくりした。
だって、先輩が熱の籠った視線で俺を見るから。