運命のヒト.
「ごめん、別れよ。」
あー、はいはい。
笹島君は彼女に別れを告げてるんですね。
コーヒー牛乳を飲み干して
彼の話を盗み聞きしている。
まっ、おもしろいからあり。
笹島君は
煙草を片手に彼女にぽつぽつと
別れを告げている。
笹島君って煙草吸ってるんだ。
そんな、ヤンキーだったけ?
「おう、お前も幸せになれよ。
じゃあな。」
そういい、笹島君は電話をきった。
「おもいっつーの」
そういい、煙草を投げ捨てた。
ーあっつ!
煙草はちょうど
私の頬に当たった。
あついっちゅーねん!
だいたい、校内喫煙。
未成年禁煙。
笹島君は私を見たまま
視線を外さず
私を見ている。
ーな、なによ
笹島君はパッとし
元に戻った。
「ご、ごめんな。」
そういい、屋上から出て行った。