~天使ロード~
「久隆は本当によくやってくれたよ!
お父さんの要素を真似してくれ!って頼んだんだよな
天使ロードが本当にあるとは思わなかったが…

久隆、本当にありがとう!」


「いえ、圭司さんのお役に立てて良かったです

美桜ちゃん、妹のくるみが迷惑をかけてごめんね」


「でも何で青柳さんは、お兄さんがいることを言わなかったんですか?」


「俺、今独り暮らししてるし…
もうだいぶ会ってないからね
というか、父さんに家を追い出された的な…

教師になるなら家を出てけー!って、父さん怖かったからね…

それに俺変わったから、気がつかないのはしょうがないんじゃないか?」


「と、いいますと?」


「あの頃の俺…かなりの地味だったから!
自分で言うのはあれだけどね!
ははは」


「いや、それは知りませんけど
あ!でもお父さん、青柳財閥を憎んでたじゃない!」


「ごめんな、美桜
久隆が青柳くるみの兄だって知られないように、遠ざけようとしたんだ!
美桜はおっちょこちょいだから、名前間違えると思っていたんだよ!

青柳財閥じゃなくて、青沼財閥!!!」


「………
青柳先生、どうもすみませんでした」


「いいんだよ、別に」


「だから青柳さんがあんなに私にぷんぷんしてたんですね
話を合わせてたなんて知らなかった」 


「でもくるみがいじめを働かせていたのは、事実だし
それも嘘かもしれない

本当にすまない、美桜ちゃん…

俺、くるみにガツンと言っておくから!」


「美桜、久隆!
そんなことより時間がなくなる

早く先を急ごう」
< 271 / 293 >

この作品をシェア

pagetop