~天使ロード~
お父さんと小さい頃の話や、今現在の話をしていたら…
あっという間に家に着いてしまった。


「とうとう着いてしまったな」


リムジンを降り、お父さんがおも懐かしい思い出を家を眺め感じていた。


「懐かしいな!」


「お父さんがくれた自転車、地下にしまってある!
盗まれたら大変だから

見る?自転車?」


「そうだな!
久々に自転車に乗ったらどうだ?
お父さん、見ててあげるから」


「うん!」


私は威勢のいい声で返事をすると、すぐさま地下にしまってある自転車を出してきた。


「そうそう!この自転車だよ」


お父さんは自転車を見るなり、優しくその自転車をさすった。


「お父さん、乗るから見ててね!」


「転ぶなよー」


「大丈夫!大丈夫!」


自転車に乗るのが久々過ぎて、少し戸惑ったけどお父さんがニコニコしながら私の名前を呼び、手を振ってくれている。


私が年少の頃、自転車の乗り方を教えてくれたのも全てお父さんだった。





あの頃の思い出、私は忘れたことがなかったよ?


だってあの頃撮った写真は、捨てない限り永遠に消えないから。



私が転んだ時、お父さんがそっと手を差しのべてくれた
あの大きな手。




本当に、優しいお父さんでした。



時には厳しくて、泣いてしまった時もあるけど…
それも全てお父さんがくれた優しさでした。
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