~天使ロード~
それから暫くしてから家に入ると…
玄関に工がいた。


「あれ?工どうしたの?」


「タイムカプセル探しなんて嘘…
本当は二人で仮の結婚式をする」


「え?」


「美桜、ごめん!嘘ついて
ちゃんと美桜のお父さんに見てほしかったんだ」


「美桜、お父さんも同じ気持ちだよ!
久隆に頼んで、仮の結婚式をするように言ったんだ

美桜のことだから、きっとお父さんとバージンロードを歩きたい!って思うんじゃないかってね」


「全てお見通しなんだね!」


「お父さんの目にかかったらな!」


「嬉しいよ、私すごく嬉しい
昨日そのことについて考えていたの!」


「そうか!それは良かったよ」


「近くの教会を貸しきりにしたんだ!
四人だけの結婚式…
男三人に女一人って、あれだけど」


「全然気にしないよ!」


「じゃあ、早速出発な」



工とお父さんと青柳先生と私の四人でリムジンに乗り、近くにある教会に向かった。


「そういえばウェディングドレスは?」


「ちゃんと目的地に着いたら、ドレスコードしてくれるから!何も心配するな」


「うん」


「それよりお父さん、娘さんをください!
俺が立派な一人前になったら、娘さんと結婚しようと思います!

俺が必ず、娘さんの美桜を幸せにします」


「佐藤くん、美桜をよろしく頼む
お父さんは、美桜には佐藤くんしかいないと思っていたよ!

佐藤くん、どうか美桜を幸せにしてくれ」


「はい!お父さん」


「お父さんって気が早いよ!工」


「それもそうだな」


「お父さん、ありがとう
私、大人になったら将来工と結婚するね!」


「あぁ。空の上から見守っているよ」


「本当にありがとう!!
お父さん、大好き!!!」
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