~天使ロード~
私が小さなミニレターを読もうとした時、窓際からさっきまで影が出ていたはずなのに、ぷわっと明るくなり、眩しい光が私の涙をそっと照らした。


お父さんは今空の上にいるんだよね?


きっと、笑顔で微笑んで
泣くな!って言っているはず。


でも泣いちゃうよ、寂しいよ…。









一つ言えるのは、もっとお父さんの傍に居たかった。


一緒にいた時間は長いようで、私には短かったよ…



時には、反抗期で強がった態度を見せたこともあったけど、お父さんは何も言わなかった。




お父さん、仕事で疲れて帰って来てるのに私…




″お疲れ様″も反抗期の時、何も言えなかったよ・・・



″お帰りなさい″は毎回必ず言っていたけど


お父さんはもっと違うことを望んでいたんでしょ?





肩揉みとか、料理をたまには作るとか………



私、毎回バレンタインの日に感謝の気持ちを込めて
チョコレートを欠かさず手渡していたけど…
お父さん、青春にタイムスリップし、まるで恋してる気分で、とてもウキウキしていたよね。





あの笑顔好きだったなぁ。
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