~天使ロード~
鍵がガチャガチャという開く音がして、扉が開いた。

扉が開くのと同時に、青柳さんが腕組みをしながらズカズカと入ってきた。


「どう?少しは反省したのかしら?」


「あの…」


青柳さんは、佐藤くんがいることに気がついていなく、私の方ばかり目線を向けて話し掛けてくる。


すると…
佐藤くんがいたことに気がついたのか、突如青柳さんの悲鳴が耳の鼓膜に穴があきそうになるくらい、思いっきり響いた。


「何で佐藤くんがここにいるの?
あんた私が意地悪してるとかで、女の涙を武器に使ったんじゃないの?」


「違う、それは違うよ青柳さん…」


「もう許さないわ
このことは黙って見過ごす訳にはいかないの
あんたやっぱり、この学校から消えて?
私達の前から消えなさいよ!
なんなら、パパにお願いして転校させることも出来るのよ?」



私は無性に腹が立った。

この魔性の女なんかに絶対負けたくない。

強くなるってさっき決めたんだから。


だから私の体が思わず勝手に動いて、気づけば青柳さんの頬にビンタしている私がいたの。



そしたら頬を押さえて、泣きながら青柳さんは物置から出ていった。




どうしよう、私とんでもないことしちゃった…


もし青柳さんが言った通り、学校を転校させられたら居場所がなくなっちゃう。





何かあったら土下座でも何でもして、謝るしかないのかなぁ。
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