~天使ロード~
「青柳さん」
「何!?」
青柳さんは待っていたと言わんばかり、天使から悪魔へと一気に変貌していく。
「私、決めたから
佐藤くんと話さないから莉央を返して!」
「そう、分かったわ
残念だったわね、笹倉莉央さん」
「えっ?」
青柳さんの口から"莉央"の名前が出てきて、私は口をポカンと開き唖然した。
「あなた今、莉央を返して?と言ったかしら
ちゃんとボイスレコードにも録音しているから嘘とは言えないわよ!」
「青柳さん、どういうことですか?」
私はもう何が何だか分からなくて、ただただその場に佇むことしか出来ない。
「笹倉さんの口から話してあげて」
「はい、分かりました
美桜ごめんね…
よく聞いて!私、青柳さんに賭けをしてくれるように頼んだの
美桜は私より、佐藤くんを選んでくれると信じていたから」
「でもどうして?どうして莉央がそんなことをするの?」
「美桜は私の大切な親友だから!
それに佐藤くんにも頼まれてたし…」
「佐藤くんが…?
そんなバカなこと…」
「佐藤くん言っていたの
前の笹倉に戻って、里中を元気付けてやってくれって
だから私、美桜を守れるのはこの私じゃなく、佐藤くんしかいないと思った
だから・・・」
「莉央のバカっ!!あんたは本当のバカ正直だよ!
私のことより、自分を優先してよ…
何でなのよ、もう…」
私は急に莉央に向かって、怒鳴り声をあげた。
そして私の目元から大粒の涙が、ポトポトと頬を伝って首筋から制服にまで流れていったのが分かった。
少し湿ったい空気の中、皮膚の一部だけがほんの少し冷たく感じる。
「何!?」
青柳さんは待っていたと言わんばかり、天使から悪魔へと一気に変貌していく。
「私、決めたから
佐藤くんと話さないから莉央を返して!」
「そう、分かったわ
残念だったわね、笹倉莉央さん」
「えっ?」
青柳さんの口から"莉央"の名前が出てきて、私は口をポカンと開き唖然した。
「あなた今、莉央を返して?と言ったかしら
ちゃんとボイスレコードにも録音しているから嘘とは言えないわよ!」
「青柳さん、どういうことですか?」
私はもう何が何だか分からなくて、ただただその場に佇むことしか出来ない。
「笹倉さんの口から話してあげて」
「はい、分かりました
美桜ごめんね…
よく聞いて!私、青柳さんに賭けをしてくれるように頼んだの
美桜は私より、佐藤くんを選んでくれると信じていたから」
「でもどうして?どうして莉央がそんなことをするの?」
「美桜は私の大切な親友だから!
それに佐藤くんにも頼まれてたし…」
「佐藤くんが…?
そんなバカなこと…」
「佐藤くん言っていたの
前の笹倉に戻って、里中を元気付けてやってくれって
だから私、美桜を守れるのはこの私じゃなく、佐藤くんしかいないと思った
だから・・・」
「莉央のバカっ!!あんたは本当のバカ正直だよ!
私のことより、自分を優先してよ…
何でなのよ、もう…」
私は急に莉央に向かって、怒鳴り声をあげた。
そして私の目元から大粒の涙が、ポトポトと頬を伝って首筋から制服にまで流れていったのが分かった。
少し湿ったい空気の中、皮膚の一部だけがほんの少し冷たく感じる。