~天使ロード~
「いや、そんなスクープって程のものじゃないよ!」


「俺からしたらスクープなの!」


「どこが?」


「うーん、どこでしょう?
それより今日一緒に帰らないか?
送ってくよ!」


「え、もう大丈夫なの?」


「大丈夫大丈夫!
俺さっきから大丈夫しか言ってねーじゃん」


急に口をすぼめ、はぁ~といかにも溜め息が出そうな表情をしている佐藤くん。


「どうしたの?」


「俺もココア飲みてぇーなって!」


「ココア飲む?」


「飲むけど、里中が飲んだ後でな」


「ちょ、それ完璧に間接キッスじゃん!!」


「別にいいだろ!
そんなに俺が嫌なのか?」


「嫌じゃないけど、恥ずかしいだけ」


私はあまりにも恥ずかしすぎて、ついつい俯いてしまった。


「恥ずかしがんないで俺の方見れよ!」


私の腕を掴んでそう言った佐藤くんがますます男らしくて、思わず見とれてしまう。


ヤバイ…
ドキドキしてきた。
このままだと心臓もたないよー…



私は自分の気を紛らわすように、佐藤くんの元を離れた。
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