声を聞くたび、好きになる
私が、モモを妬んだり流星を素直に応援できないでいることを、流星は知ってしまったんだ……!
流星が見たページを何度も繰り返して読み、私は気が遠くなりそうになった。
《モモが何か失敗すればいいのに。楽しそうなブログばっかり書かれるとうっとうしい。》
日記に吐き出した裸の言葉。決して誰にも知られたくなかった本音。まさか、流星に見られてしまうなんて……。
流星は、私を通して何度かモモに会ったことがある。私も、今まで流星にモモの自慢話をよくしていた。
『アニメ好きな仲間で、私の一番大事な友達なんだ~。何でも相談しあってるし、頼りになるし尊敬もしてる』
モモのことをそんな風に言っていた私が、日記にあんなことを書くなんて……。流星、絶対、私のこと嫌になったよね。私、性格悪すぎる……。
それだけじゃない。流星は私に、ニートであることを否定した。働け、外に出ろ、って。
日記を見られたことより、その方がきつかった。私の人格を全否定された感じがする。
昔から人が苦手だった私に理解を示してくれた流星。
「ミユはミユ。ニートでもそうじゃなくても、ミユは俺の大事な幼なじみだ」
そう言ってくれたこともあったのに、どうして……。