うみねこ
いつものように夜が来る。




明日は仕事が休みだ。






と言っても、私はネットでハンドメイド作品の販売をしている。




だから、出勤とか関係ない。




毎日のんびり暮らしている。







同居人はそら。






私の同級生で、中学生から一緒だ。







大学を出てから一緒に住み始めた。


もう4年になる。



そらはもう家族みたいなもんだ。ていうか、家族。





そらは、水族館で働いている。




毎日イルカと戯れて、ショーに出て、餌を切っている。







大変そうだ。






ぼーっとネットを開くと、そらが帰ってきた。








その手にはダンボール箱。



親指大の穴がいくつかあいている。




カタカタと揺れてる。




そらが、その箱を「ほら」と差し出す。



おそるおそる、その箱を受け取った。

いたずら好きなそらだから、変なもの、入れてないよね?


すると、箱の中から声がした。


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