ハンズ
帰る間際にソッと手渡してくれた、手作りの栞。


押し花にされた花びらが綺麗にセロファンに包まれ、ブルーのリボンが結ばれてあった。

本好きだった兄貴に、渡す約束でもしてたのだろうか。


少し色褪せていたが、年月が経った今でも千尋の大切な想いが、その栞から溢れていた。
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