ハンズ
生温い夏の風に包まれ、ただひたすらに千尋を想った。



千尋はこの俺に、何を伝えていた?

兄貴との儚い思い出を、どう語っていた?

兄貴と過ごした8年前ーーー

その中で、何を約束していたのか…




千尋の優しい笑顔だけがカラッポの俺の頭に浮かんでは消えていった。
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