ハートの形した花
なわとび
「ゴミは、ゴミ箱へ」
「ポイ捨てをやった君たち反則だ!」
学校には、至るところにこういう書き込みがあるわけだが、もうスーパーのビニール袋には、パンパンになるほどのゴミがある。
中には、煙草の吸殻まであった。
小学生が吸うわけがないのだから、教員なのか、将又、夜中に学校に侵入した卒業生か、わからない。
ゴミ箱が少ないというのも問題だと思う。
外のゴミ箱は、昇降口の入り口の前にしかない。
せめて、体育館の入り口とかにも置いた方がいいんじゃないだろうか。
文句を言っても仕方がない。
罰は罰だ。
温度計事件の後、俺と九、香恋、そして白石は、北村先生からゴミ拾いを命じられた。
案の定、九は乗り気じゃなかったけど、先生には逆らえず、渋々やっている雰囲気を出している。
その証拠に、九のゴミは、落ち葉とか、石とか、砂とかばかりだ。
「京介くん、調子どう?」
香恋は、意外と真面目に拾っているみたいだ。
「まあまあ。もうそろそろ終わりでいいんやないかね?」
もうかれこれ一時間は拾っている。