ハートの形した花
「ごめん。聞いて・・・」
俺は、謝った。
これ以上、触れるのはよそうと思った。
しかし、九は、俺の謝罪に対し、
「何で謝るの?」
そう答えたのだ。
「いや、悪いかなって思って・・・」
「なんで悪いと思うの?」
「いや、何となく・・・」
「なんで何となくで謝るの?」
「な、何となく・・・」
「何となくで謝られても嬉しくないんだけど・・・」
「ごめん・・・」
「ほら、また・・・」
このままいくと、同じやりとりの繰り返しになりそうだった。