ハートの形した花
青いマウンテンバイクが九の家の前。
俺の目の前で止まる。
住岡だ。
どういうわけか、住岡は俺たちの計画、「納涼大会」に協力してくれることになったのだ。
つまり、住岡の願いは「納涼大会に参加させてくれ」
おそらく、そういうことなのだろう。
素直じゃないというか、住岡が素直だったら、初めから勝負なんてしなくてよかった。
九の前でカッコ悪い男を見せなくてよかったのだ。
「九は?」
「まだ準備しとるんやってー」
「そっか。なら、川にでも降りとこうや」