ハートの形した花




住岡の提案で、俺たちは川へ降りた。
今日は、俺たちと九を加えた三人で納涼大会の計画を立てることになっている。
作戦会議・・・と言ったほうがしっくりくるだろう。




「俺さー、思うんやけど、」




住岡が草を千切りながら話す。




「お前らのこと嫌いな奴、そんなにおらんと思うで?」




「え?」




「まあ、嫌いってより、どっちかと言ったら、絡みにくいんよ。お前は、相生のこともあるし。九に関しては、まだ転校してきたばっかりやし。相生と仲良い西田や琴吹からしたら、気まずいんやと思うよ」




まあ、俺もそのことはなんとなくわかってはいたんだが、こうして住岡から直接言われると、安心する。




「で、それも踏まえて考えたんやけど・・・」




住岡が話そうとした時、九が土手を降りてきた。




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