ハートの形した花
絵師




琴吹が、引き受けてくれたことにより、九のケータイを借りて、大島に電話した。
「理子がいいって言うんやったら」ということでOKしてくれた。




「これで、俺、京介、九、琴吹、そして大島。5人ってとこやな」




だいぶ人数は集まったが、これではまだ納涼大会は難しい。
驚かすことはできても、驚かせる人がいない。




「ねえ、他に誰誘うか決めとるん?」




琴吹に聞かれた。




「いや、まだ決めとらんけど・・・」




「それやったら、一人、絵が上手い人とかおったらいいんやないかね?」




絵が上手い人・・・
確かに、小道具を作るのに、一人、絵が上手い人がいてもいいな。
そんな人に心当たりは・・・ないことはないが・・・




「聞いてみたら?多分、いや、絶対OKしてくれるよ?」




琴吹に促され、俺は重い腰を上げた。




「どこに行くん?京介」




住岡の問いに、俺は背中を向けて答えた。




「ちょっと、すぐそこまで」




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