ハートの形した花
車1台に俺、母さん、有希お姉ちゃん、有希お姉ちゃんのお父さん、お母さんが乗った。
ちなみに、父さんと弟の勇気、浩太はお留守番。
車は、通学路を順調に走っていく。
まさか、学校へ行くんじゃないかとも思ったが、その学校を通り過ぎていく。
有希お姉ちゃんは車の中で終始、緊張しているようだった。
時折、ため息を吐く。
それを見て、有希お姉ちゃんのお母さんは、「大丈夫じゃけえ」と優しく声をかける。
見ていて頬がほころんだ。
母さんはというと、なぜか俺の頭を撫でてきたり、頬を指で突いてきたりした。
こちらは、いつもと違ってすごく気色が悪い。