ハートの形した花

「ああ、もしもし・・・お久しぶりです。あのですね、ちょっとご相談がございまして・・・え？何をおっしゃってるんですか？またまた、ご冗談を。私はいつもこうですよ？」




そう言って、相生のお母さんが俺に受話器を渡す。




「あの・・・お電話かわりました、藤原です」




「はい、北村です。こんにちは」




「こんちは・・・」




「それで、用件はなんですか？」




俺は、北村先生との電話に緊張しながらも、さっき相生のお母さんに話したことをそのまま北村先生にも話した。




「なるほど・・・ちょっと相生のお母さんにかわってくれるかな？」




俺は、相生のお母さんに受話器を渡す。




「あ、もしもし・・・はい、そういうことみたいで・・・はい・・・」




相生のお母さんは、電話をしながら俺と相生に手のひらで「あっちで待ってて」っと合図した。