ハートの形した花




その一言を言い、自分の席についた。




すると、住岡が俺の席に来て、




「お前、それ、本当なのか!?」




と詰め寄ったのをきっかけに、みんなが俺の席の周りに集まった。
ただ、一人を除いて。




「嘘やろ?なあ、京介!」




「京介くん、転校しちゃうの?」




「ええー!?京介くん・・・嫌だよ・・・香恋も行く!!」




「香恋ちゃん!京介くんも辛いはずじゃ・・・」




「冗談やろ?ボケやろ?笑えんわ・・・」




「お兄ちゃん・・・」




俺は、黙ったまま、机に肘を付き、校庭を眺めていた。
2年生の男子たちが、ドッジボールをしている。




その時、北村先生が教室に入ってきた。




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